汗は厄介者ではなく生きるために必要な生理現象

■ 汗はあなたの体温を調整している

ワキガや多汗症で悩んでおられるあなたは、私と同じように汗は大キライですよね。
でも少しは汗のことも解ってあげて下さい。

人間はある一定の範囲で、体温を調整しないと生きていけないようになっています。
これが『 恒温動物 』と呼ばれるゆえんです。
体温が上がりすぎるのもいけませんし、下がりすぎるのもいけません。

私たちの体の体温が 33℃くらいに下がると意識が無くなり、28℃を下回ると臓器の生理的な動きはすべてストップします。
そのため、通常私たちの体は 37℃前後に保たれていますが、それには大きな理由があります。

実は脳と大きな関係があるのです。私たちが他の動物と違うところは、脳が非常に発達しているところです。
それだけに脳は、人間の体のなかで一番エネルギーの代謝が活発なところなのですが、なぜ活発に代謝できるのか?それはやはり酸素のおかげです。

その酸素は温度に対してたいへん感じやすい性格ですので、酸素が一番活躍しやすい37℃前後に保つ必要があります。そこで汗の登場です。この汗が、その体温を保ち調整する大切な役目をしているのです。

汗をかくと汗はやがて蒸発しますね。 その蒸発をするときに皮膚から気化熱を奪い、体温を調節している役目を果たしているんです。
つまり周囲の温度が高くなれば、皮膚の血管がふくらんで汗を出し、蒸散させて皮膚の温度を下げる為に、なくてはならないものなのです。

それは暑い夏に打ち水をして、地面の熱を抑えるのと同じことです。
逆に寒いときは、自分の意志とは勝手に体が震えますよね。あれは不随意運動といって体が熱をつくり出そうとする無意識の動きです。

■汗はあなたの体内の老廃物を排出しています

体内の老廃物を排出するものとして、思い浮かぶのは便、尿、汗ですね。
これもなくてはならないものですが、汗はちょっと違います。
便や尿は老廃物を俳出すことが目的ですが、汗の本来の目的はなによりも体温の調節です。 しかし結果として老廃物を排出してくれている、ここが違います。最近では環境汚染の問題もあり、重金属などが食べ物に含まれていることも多いですが、亜鉛以外の重金属については尿よりも汗の方が排出しているというデータも出ています。

医師を対象としたアンケートでこのようなものがありました。
『風邪をひいた時の薬はなにを服用しますか?』と尋ねたところ、一番多かったのが“葛根湯” だったそうです。

葛根湯は発汗を促す漢方薬ですが、おそらく汗を出すことでウィルスも汗腺から追い出す効果を求めてのことでしょう。

皮膚の内側には「ランゲルハンス細胞」という免疫にかかわることをする細胞があります。
簡単にいえば、外から入ってきた雑菌を食べてしまう力があり、それに汗腺も手助けをしています。

出た汗は、皮膚の表面にいた雑菌を汗腺のなかに引き込み、それを「ランゲルハンス細胞」がキャッチするというチームプレーをしているのです。

ここでも汗は頑張っています。だけど汗が大好きだという人は残念ながらほとんどいません。

ここでは汗がどのような大切な役割をしているのか、そのことだけを解ってあげて下さい。


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